森は酸素を作り、二酸化炭素を吸収、水を貯え、土壌を作る全ての生命の基盤。増えたエゾシカ達に樹々を食べられてしまえば、森は本来の機能を失い、私たちの生存も危ういものなりかねない。私たちエゾシカ倶楽部の活動目的は「一にも二にも森を守ること」にある。
春先のカラマツの被害。
毎年喰われると樹高が伸びず盆栽状となり、森林造成は不可能。
トドマツの20年生前後の人工林。
カラマツのある間は喰われなかったが、
無くなるとトドマツも食い始める。
アカエゾマツの若い造林地
トドマツもなくなると、アカエゾマツにも食害が及ぶ。
樹皮が食われると水分が枝に届かず、枯れてしまう。
エゾシカは広葉樹を好む。
特に、オヒョウニレ、ハルニレを好む。
ニレ類>カラマツ>トドマツ>エゾマツの順に好む。
20年生以上のカラマツの幹の食害。
雪の無いところでは、根本から外皮をかじって剥ぎ、内側の形成層(アマ皮)の部分を食べる。
ここには栄養分が多い(根からの水が上り、葉からのデンプンが根に降りて行くところ)。ここを欠くと完全に枯れる。根本には糞がかたまってみられ、いつもここに集まっている。
公益社団法人 札幌消費者協会「北海道エゾシカ倶楽部」 代表 武田佳世子
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