わんわん電車で行こう

先日、某新聞に、「公社) JR総合技術研究所」においてシカと犬の鳴き声を利用した鉄道車両とシカの接触事故を防止する手法を発表したという記事が載っていました。
電車の運行中にシカと犬の声を発信し、シカを近づけないようにするのだそうです。

なんでも
1 シカが仲間に危険を知らせる時に発する「ビュ」という警戒音を3秒ほどならし、線路近くのシカに注意喚起する。
2 続いて犬が吠える声を20秒鳴らしてシカを遠ざける。
という仕組みだそうで、同社が行った試験(時速100キロで上記を実施し、シカの目撃回数をカウントする)では、目撃件数が4割減ったとのこと。


今後、全国(北海道含む)の山間部や特定の選定区間で自動的に吹鳴する装置の開発が進められ、2018年中に実用化のめどがつけられるとのことでした。

私たちエゾシカ倶楽部では、増えすぎるエゾシカの被害を食い止めるためにエゾシカを減らそうという運動をしています。でも、本質的な解決方法ではないにしろ、エゾシカの被害防止を低コストで早く実行できるならこれもいいのではないかと思います。

これで効果があるとわかれば、将来車にも搭載するようになるかもしれません。
数十年後には、(自動運転&電気で駆動する自動車が)田舎道を通行する際に、シカ犬警報を鳴らすようになるかもしれません(素敵な光景です?)。

鐘の音で人に注意を促す「ちんちん電車」が絶滅の危機に瀕しているなか、犬の鳴き声でシカに注意を促す「わんわん電車」が増えていくことは、人間が便利はものを欲し、生態系を壊している象徴となるのでしょうか。

 

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忌避音を利用した鹿衝撃事故防止手法の開発( 公社)JR総合技術研究所のサイト)