札幌のエゾシカ皮デザイナー菊地 隆さんの事務所に総勢8名でお邪魔しました。
流石はプロの部屋です。部屋一面、世の中への出番を待つ色とりどりのエゾシカ革で花が咲いたよう!
革だけではない!当然ながらシカ角もある。シカ角は見慣れています。
痩せても枯れてもエゾシカ倶楽部のメンバーですもの。
ところが見慣れぬ小さなツノが!赤ちゃんかしら?
NO! No! 菊地さんは言います。「これは、ヤクシカの角なんです」。ヤクシカといえば、あの世界自然遺産に登録されている屋久島に住む小さなシカだよね。知ってはいるけど角を見るのは初めて!
何と珍しいものがあるんでしょ。この部屋! 比べてみてください。この大きさの違いを。どちらもニホンジカの亜種だけど、南と北ではこんなにも角の大きさが違うのです。ということは、体の大きさが違うということ?
だって、恒温動物では北に住むものほど体が大きく、体重も重くなる傾向があるんでしょ?(ベルクマンの法則)。ヤクシカは肩の高さは70cmほどなのに、エゾシカは1mもある。寒いところのシカに大きな体が必要なのは、体温を維持するためだとか。
菊地さんのお話では、エゾシカ一頭からは20キロの肉がとれるけど、体の小さなヤクシカからは、わずか4キロ程度。
しかし、チビッ子とはいえ、一周180キロメートル、人口13,589人(平成22年度国勢調査)の島に、約2万頭もいるのです。最近では、やはり、自然や農業への被害は大きく、北海道と同じようにジビエや革としての有効活用に向けて、機運が高まりつつあるとのことでした。
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