北海道におけるエゾシカ対策については一期5カ年の計画により取り組みが推進され、現在進められている第4期の「北海道エゾシカ管理計画」は本年3月をもって終了するということです。
しかし、これまでの取り組みによっても生息数や農林被害額は減少してきたものの未だ高い水準にあることから引き続き対策の継続が必要とされ、その適正管理を図るためH28年度において第5期の管理計画を策定することになり、この度、広く北海道民に対し意見提出の募集がなされました。
そこで、エゾシカ問題に取り組む当倶楽部としては意見提出は当然のことと考え、対応しておりました処、この度、意見募集結果の通知がありました。提出した意見には、次の各項目ごとに倶楽部の意見に対する道の考え方が示されており、今後の施策を推進する上で参考とし、積極的な推進を図りたいという付言が記されております。
意見項目―北海道エゾシカ管理計画(第5期)(素案)
1. 担い手の確保について 2. 食肉としての有効活用について 3. 皮革製品への利用について 4. 角などその他部位の利用に
5. 合意形成について 6. 全道エゾシカ対策協議会の開催について 7.その他
エゾシカ対策は今さら言うまでもなく、全道的に増え続けるエゾシカによる自然環境の破壊、生物多様性への影響、人間社会との軋轢等々を解消し、そしてエゾシカの絶滅を回避しながら有効活用の推進に繋げていく必要があるという認識の下、その対策が今後も継続して進められることになります。
その対策である当該計画に当倶楽部が意見提出の形で関与でき、今後5年間に亘って取り組まれる施策の推進に多少なりとも反映される
ことになるであろうことを考えると、倶楽部としては日頃の地道な苦労が報いられる思いになります。
今後とも、課題、情報を会員全体が共有する中で当倶楽部の目的実現のため地味ながらも活動が進められていくことを念願します。
(北海道エゾシカ倶楽部会員 小 林 孝 子)
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