ハンター歴40年を超える私ですが、ヒグマにしろエゾシカにしろ、獲って驚いたのは、大きかったり太かったりということぐらい。 ところが、今年(2021.1.15)に獲ったエゾシカを見た時には「獲ってはならぬモノを獲ってしまったのではないか」と説明がつかない驚きを感じたのです。
それは今まで見たこともない角の形で、角元の太さ、デコボコの表面、黒い色と冬の真っ只中だというのに、袋角で、倒れた時に立木に擦れて角から出血していたこと。
しかも、体毛はメスのエゾシカのようで首の太さもオスジカに比べ細く、この時期のオスジカは背骨が浮き出ているのが多いのだが、肉付きも良く尻の脂の厚さが5cmもあった。 (オス、メスの生殖器確認せず)
この事をブログ、フェイスブックで紹介したところ、同じようなシカを獲ったという情報が数件寄せられました。大変勉強になりましたので、それをご紹介いたします。
1.北見市在住のハンターからは 2015年頃1月中旬頃に標茶町で捕獲。角の長さは20cm位でオス生殖器は極小。メス生殖器はナシ。
2.阿寒郡在住のハンターは、20年程前に捕獲。角の形状は私が獲ったのとほぼ同じ位でオスの生殖器は無かった。
3.以前、初山別村に住んでいたというハンタ―は、2019年9月頃に捕獲。角は15cm位でメスの生殖器、脂肪はかなり厚かった。
4.道東のユーチューバーの方は、私と同じ時期に(2021年1月10日)捕獲した動画をUP しています。オスの生殖器は確認できず。又、この方は10年前にも同じようなエゾシカを捕獲しているそうです。
5. 本州のハンターからの情報では、兵庫県でも全く同じ状態のシカが捕獲されているそうです。
6.東京の多摩動物園では、メスのシフゾウ(シカ科の動物)が1998年生まれで、12才頃から頭部に6cm程の角が生え、4年後に角は落
ち(シフゾウのオスのツノは、毎年生え変わる)、その後も18才で亡くなるまでに3度も角が生えた。
メスのシカがオス化する原因の一つに高齢化が有ると言われていますが、それだけでは無いのかも知れませんね。
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