北海道のエゾシカ推定生息数は平成30年で65万頭。令和元年は67万頭と増加。それに比例してエゾシカが関係する交通事故も右肩上がりに増加している。令和2年は3511件発生。4年連続で過去最多を更新した。
日本損害保険協会北海道支部によれば、令和2年10月~11月の平均車両保険金支払額は54.4万円。(令和3年1月28日公表)
因みに、平成30年→48.2万円 令和元年→51.4万円。修理費は高額化の傾向にある。
事故発生時間帯は夕方以降に集中。
意外にも、事故発生状況が最も多いのは札幌方面で、全体の40.7%、次いで釧路方面が全体の28.7%です。
年間発生件数の約42.3%が10月~11月にかけて発生している。
事故の状況は、エゾシカが道路を横切るケースが殆どで、全体の9割を占める。エゾシカの出没に気づいて停止していた車に後続車が追突、人身事故に発展したケースもある。エゾシカの成獣に衝突すると車両が大きな損傷を被る他、ドライバーや同乗者が負傷することもある。
エゾシカとの衝突事故を避けるポイント
・エゾシカが群れで移動することや、道路上
で動きが止まること、道路では滑りやすい
という習性がある。
時間帯では70%以上が16時から24時の間に発生している。
1.早朝・夕方の運転に気をつける
エゾシカの活動のピークは日出と日没前後。出没の機会が増えるが周囲が暗くエゾシカに気付きにくいことから、気をつけて走行。
2.秋~初冬の運転に気をつける
10~11月はエゾシカの繁殖期で動きが活発。越冬地へ移動する時期にも重なるので、この時期は特に気をつけて走行。
3.夜間にライトが当たると目が光る
夜間の走行時、車のヘッドライトが反射するとエゾシカの目が光る。暗いときに光るものが見えたときは、エゾシカがいるかもしれな
い。気をつけて走行。
4.車が近づいても逃げないことがある
道路上のエゾシカは、車のライトや走行音に反応して立ち止まることがある。
また、アスファルト上では蹄(ひづめ)が滑ってしまい、逃げるのが遅くなることや、焦って転ぶこともある。
5.1頭だけとは思わない
エゾシカは群れで行動している。2頭目以降が飛び出してくる可能性があるので、1頭の横断を確認した後も警戒を怠らない。
北海道環境生活部環境局自然環境課エゾシカ対策係
公益社団法人 札幌消費者協会「北海道エゾシカ倶楽部」 代表 武田佳世子
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